お客様が会計事務所(税理士)に仕事を依頼する理由(三つの目的)

お客様が会計事務所(税理士)に仕事を依頼する理由(目的)、
以下の三つに集約されると考えます。

目的1:事務代行{アウトソーシング}

事業活動には、本業そのものにあてる活動(直接業務:営業や生産、サービス提供、広告宣伝活動・・)と、活動上どうしても発生してくる付随的な活動(間接業務)があります。

間接業務の最たるものが、経理や税務申告及び労務ですね。

(余談ですが、会社が大きくなると直接業務に従事する者と間接業務に従事する者との最適なバランス「直間比率」を真剣に考えなければなりません。稼がない間接人員は限りなく0に近づけたほうが良さそうですが、内部統制「内部牽制」が効かないガタガタの組織になってしまいますので適度なバランスが求められます。)

(特にたちあげたばかりの)中小会社や個人事業主の場合、直接業務も間接業務もほとんどすべてを社長(事業主)がやらなければならないのが現実だと思います。調べることも山ほどあって時間が足りないことから、この現実に対するジレンマとストレスに襲われるそうです。

かといって、創業時は(あるいは軌道に乗るまでは)資金的に汲々です。やることは一杯あるけど人を雇うような資金的余裕はない、ですね。

そんな時ご本人に時間がなければまず、奥様等ご家族の中でできそうな方を人選してみてください。

いやぁ、でもまるで知識のない者(ご家族)にできるだろうか?とお考えかと思います。

知識を自ら学習調査して業務を進めていくことが大変なのであって、そこだけを会計事務所(税理士)に委託すれば、税理士の指示どおり機械的にすすめていくことができます。

やってくれる身内の方もいなければご本人もできない、ということであれば、記帳事務等も代行いたします。(*しかし、日々のルーチンワークである経理処理はできるだけ会社{事業主}様のほうでやれる体制をまずはご提案させていただいてます。何故なら、お金の流れを経理によって体感すること{会社内部で経理=日常的な報告}は経営判断上、大切なことだからです。)

その他、給与計算、公的制度申請の事務代行、年末調整等も会社内部でやれる体制にないということであればお申し付けください。

ちなみに、専門知識を要する決算・税務申告については全面的にお任せいただきます。

<これらのアウトソーシング>→人件費代替コストとして考えますと合理的(安価)だと思います。

目的2:各種リスクに備える保険的な意味あい

下記のリスクを軽減(対処)するために必要な「保険整備」として「会計事務所」をとらえてください。

(A)資金リスク

  • 資金繰りチェックによるアドバイス
  • 銀行対策(格付診断)のアドバイス(借入申請)

(B)事業リスク

  • 発生しうる危険を想定して保険利用を提案(コンサルティング)
    (製造業であれば製造物責任に対処するためのPL保険など)
    (飲食業であれば衣服汚損に対処するための施設賠責保険など)
    (経営者死亡によるご家族の生活資金、事業存続などの準備)

    →全体の損益状況に照らして(コストとの見合いで)アドバイスさせていただきます。

  • 貸倒リスクができるだけ顕在化しないように与信管理アドバイス
  • 事業トラブル→解決のために一緒に対処します。

    場合によっては、弁護士・司法書士を紹介します。

(C)税務(調査)リスク

  • 税法知識を常に提供します。
  • 決算申告書に税理士法33条の2第1項による書面添付(不要な調査を減らすためのもの)
  • 税務調査対応

目的3:経営について話し合い、客観的な意見を求める
       「経営パートナー」:黒字化パートナー

会計の目的は、税金を計算するためだけではありません。会社の(成長)戦略をえがき、実現するために不可欠なツール、それが会計です。

会計データはその事業の収益構造や財務状況を教えてくれるからです。つまり、会計の本質は自己報告(最近の流行言葉でいうところの「見える化」)なのです。

前年データの比較、業界平均データ(TKC-BAST値)との比較、自社計画予算との比較、財務分析データの抽出によって様々な問題点を浮き彫りにし、その解決策を考えることが会社を未来につなげます(黒字化に導きます)。

お客様が会計事務所に最も期待すべきところは、この会計コンサルティングではないでしょうか?

抽象的な説明ですので、その会計コンサルティングの具体的な流れを簡単に示します。

TKC継続MASシステムによる「気付き→改善 サイクル」を生み出す流れ

毎月伺って実行いたします。(ちなみにTKCシステム等の財務会計システムを利用して毎月きっちり進捗管理をしている法人の黒字化割合が高いという統計データが存在します。)

  1. 決算月において決算最終予測(毎月、進捗を見てきた結果として)
  2. 数字の検証(今期の営業活動はどうだったのか?)
  3. 来期の予測(経営計画策定会議)
    • お金がまわっていく為に必要な最低売上は?
    • 将来の長期目標との対比の中で来期をどう位置づけるのか?
    • マーケティングの考え方・枠組みを使って、いかに実戦的なアクションプランをきめられるか?
    • どこに重点を設けるのか?など
  4. 経営計画書作成(TKC継続MASシステム)
  5. 経理システムに計画予算値をセット
  6. 新年度から予算と実績を対比してその進捗を管理していく(毎月)
    • 差異の確認
    • 原因分析
    • 他社の手法や戦術に関する情報も提供します。※個別の特定情報ではありません

      ★数字と向き合って改めて考える機会(お手伝い)

毎月一回、立ち止まって数々の会社を見ている税理士の客観的意見に耳を傾けていただきながら、「ご自分を見る」こと。

そこに、価値を見出していただきたい、と切に思います。